令和2年度完成分「当社イチオシ工事」

水田へ安定した水を供給するためのお手伝い

今回ご紹介いただく工事『印旛沼二期農業水利事業 宗吾西減圧水槽その他工事』です。

当社では「末端分水工」「2号分水工」「3号分水工」の3件を施工させていただきました。

その中の「3号分水工」をピックアップ!

工事概要

灌漑用水を供給するための管水路を建設

分水工 1箇所
1)減圧水槽工 1箇所
2)流量調整弁工 1箇所
3)空気弁工 1箇所
4)排泥工 1箇所
5)場内整備工 1式

3号分水工 完成

灌漑用水とは

「灌漑(かんがい)」という言葉は小学校社会科で勉強することになっているのですが、なんとなく知ってはいるけれど、明確に説明出来ないという方は意外に多いのではないでしょうか。

農作物を育てるのには一定量の水が必要ですが、山が多くて平野が少ない日本の地形では、雨が降っても短時間で海に流れ出てしまいます。雨の少ない季節などでも安定した水を供給するために考えられたのが灌漑です。このことから灌漑施設とそれらの管理は、農作物に安定的に水を供給する点で農作業に欠かせないものとなっております。

灌漑を実行するためには、水源を確保し、送水や分配の施設を整備しなければなりません。


減圧水槽とは

末端分水工 着工前
末端分水工 完成

減圧水槽(げんあつすいそう)とは、ポンプ場、調整池、吐水槽などと同様、水田に安定した水を供給するための中間施設のひとつ。

水槽側の圧力を小さくしてあふれないようにしている水槽のことをいいます。中の空気を調整し、常に真空(空気が存在しない状態にすることにより、気圧をなくす)に近い状態にしているのです。

中間施設の選定は、水理条件、構造条件、立地条件、施工条件など考慮し、その特性が活かせるものになっているとのこと。

印旛沼の周辺は減圧水槽が選定されることが多く、この地域では数多くの減圧水槽を見ることができます。

接続する水路へ円滑に移行させることはもちろん、この水槽の容量で、周辺の水田への水の供給が十分に賄える大きさに設計されているそうです。

今後当社にできること


このような分水工の操作や末端に位置するほ場の給水口操作は人の手によって行われています。

高度経済成長期以来、農家戸数・農業従事者数は減少し続け、その一方で広大な面積を耕作する大規模な経営体が急速に増加しています。

これらの課題(人手不足による水管理労力の増大)を解決するため、近年ではスマホなどにより末端ほ場の給水栓を遠隔・自動で開閉するシステムの導入を進めたり、スマホやパソコンにより、複数のほ場に配水する揚水機場(ポンプ場)の遠隔監視と自動制御を行うシステム導入なども進め始めているとのこと。

水管理の現場の課題解決になるために、今後益々このような最新のシステムを導入していくのではないかと考えております。


3号分水工 鉄筋工の様子
3号分水工 生コンを流し込む様子

今回施工させていただき、日本の農業を真剣に考える機会を与えていただきました。




当社では、これからも微力ながら農業の発展に貢献できるよう、精励恪勤して参る所存です。

末筆になりましたが、工事期間中は周辺の皆様にご不便とご迷惑をおかけしましたことを改めましてお詫び申し上げます。